日々雑感

日々の出来事、感じたことを書き連ねる日記のブログ

2023/08/11 病気のこと①

ALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断されてそろそろ1年になる。まだほんの初期段階らしい。あまり初期のことが話題になることも少ないと思うので、記しておきたいと思う。

発端

最初におかしいなと思ったのは、1年半前、2022年の初めだった。

特に運動もしていないのに、夜、寝ていると左足のふくらはぎのあちこちがランダムにぴくぴくと痙攣するのに気が付いた。

ここ何年か、夜寝ていると左足が攣って飛び起きることがちょくちょくあったが、それとはまったく異なる症状だった。

しばらく放っておいたが、そのうち、歩くときに左足が少しもたつくようになった。それで、ちょっとおかしいと思い、ググってみると、筋力低下を伴う場合にはALSの可能性も、とある。少し不安になって、2022年4月初めに脳神経内科のクリニックを受診した。

右往左往

クリニックでは、脊髄の障害を疑い、MRI検査を実施。その結果、脊髄の中ほど、左側に出るところが細くなっている箇所がある、それが原因かどうかは専門医の診断が必要、とのこと。で、近くの脊髄専門の整形外科を紹介してもらって受診した。

そこでも判断がつかない、とのことで、東京の脊髄専門の病院を紹介された。MRIの画像や先生の手紙を持って、その専門病院を受診。しかし、脊髄の問題ではない、という診断結果になり、振り出しに戻る。

2022年5月下旬に最初のクリニックを再度受診し、「そういう病気」の可能性が0ではないが、その判断は筋電図などの検査が必要とのこと。(「そういう病気」というあやふやな言い方が、ハリー・ポッターに出てくる「例のあの人」みたいだった。確かにどちらも怖い。)で、市内の総合病院を紹介してもらう。

総合病院にて

2022年6月上旬に紹介状とMRIの画像データを持って、総合病院の脳神経内科を受診した。血液検査の結果、CK値(筋肉が壊れた時に血液中に酵素)が高いが、ALSとは言えない、との診断。しばらく様子を見ることに。

この頃になると、左足がもたついて、走ることはおろか、小走りもできなくなっていた。ただ普通に歩く分には大きな支障はない状態。また、ぴくつきも、時々右足にも出るようになっていた。それ以外には特に症状は出ていない。

2022年9月上旬、再度受診。足や手の反射や、足の力の入り具合を診て、ALSの可能性があるかも、とのこと。次回、筋電図検査を受けることになった。

2022年9月末、3回目の受診。ここでようやく筋電図検査を受ける。専門の検査室で、他の病院から検査の専門の先生が来て、さらに3人の先生が立ち会う、何やら大ごとな感じになっている。最初に、反射や力の入り具合を、足、腕、手について綿密に検査される。左足の先の方は明らかに力が入らなくなっている。

筋電図は、左すね、左もも、左腕に順番に電極針を刺して計測する。痛い検査と聞いていたが、針を刺すのは、ちくっとするだけだった。が、計測中に時々針をぐりぐりと動かされるのは痛い。計測中はスピーカーからガーガーとノイズが出るが、どういう意味なのかはさっぱり分からず。30分程度で筋電図検査は終了した。

検査が終わって診察室に入ると、主治医の先生が、開口一番、「ALSだね」とのこと。(先生、もうちょっと何か前置きとかあってもよくない?)

確定診断まで

先生としてはなるべく明るく、ということだったようだ。筋電図検査の結果、ALSに特徴的な波形が、症状のない左腕も含め出ているとのことだった。

海外旅行など行きたいところがあれば今のうちに、と言われる。ALSの治療法については近年研究が進んでいるので、希望を持って治療していきましょう、と言われた。

2022年10月末に家族にも説明を、と言われ、妻と一緒に、診断結果や今後について説明を受ける。有効な治療法はなく、できるのは進行を遅らせる効果が期待される薬を飲むくらいだが、まだ初期段階なので様子をみることに。

この頃、杖を購入。T字型のよくある杖だ。こういうタイプの杖は悪い足の反対側の手で持つものらしい。てっきり悪い方の側の手で持つのかと思っていたが、反対(右手で持って、悪い左足と合わせて動かす)だった。知らなかった。
外を歩くときは杖がないと不安な状態だが、逆に言えば症状はその左足だけという状態。

2022年11月、検査入院。ALSの場合、確定診断のためには他の病気でないことを検査する必要があるらしい。そのため、数日間の入院が必要とのこと。

検査は、血液、心電図、肺活量、頭部MRI、髄液検査、CT検査(頭、腕、脚)、睡眠時無呼吸症候群検査、神経伝導検査など。

神経伝導検査は初めてだったが、手足に電極をつけて、電気を流すもので、罰ゲームみたいだった。4日間入院してこれらの検査を行って、その結果、他の病変はない、イコール、やはりALSという結論になった。