昨年になるが、映画「ゴジラ -1.0」を観た。ゴジラ70周年記念作品だ。70年前に生まれたキャラクターが世界中で人気というのはすばらしい。
今回の映画の舞台は終戦直後の日本。復興の端緒についたばかりの日本にゴジラが襲来するという話。全く踏んだり蹴ったりだが、なんとかしようと立ち上がるのが民間人、というのがいい。戦い方も武器でどうこうするのではなく、科学的な戦い方で、ゴジラの第一作のようだ。劇中、ジョーズやスター・ウォーズを思わせるシーンもあって、楽しめた。
特攻から逃げ延びて、それをずっと引きずって生きている主人公を神木隆之介、彼のところに赤ん坊を抱えて転がり込む女性が浜辺美波だ。朝ドラの「らんまん」と同じ組み合わせのカップルというのも、何かすごい。
舞台が終戦後ということで、皆、自分が生きるのに必死ななか、到底勝ち目のない戦いに自分のできることをやろうとする人々の姿がよかった。生きろ、抗え、という宣伝文句がぴったりだった。
前半のゴジラが銀座を破壊し尽くす迫力シーンや、後半のゴジラとの戦い、最後の起死回生の一撃など。VFXも素晴らしかった。アメリカでも公開されてヒットしているらしい。ハリウッドのCG映画に比べれば格段に少ない製作費だと思うが、面白い映画は作れるということだ。
